車両を通す効率 伊藤

Y字路好きの人がY字路について考察した本があって、興味があって読み始めてみた。Y字路に接する土地の中で、上部v部分の鋭角の土地、この鋭角の先っちょは建物を建てるには困難で有効利用が難しい、という話が出てきた。それゆえこのスペースがどう使われているかはそれぞれがユニークで自然と個性が出てしまう、のだそう。これを読んで思ったのは、道路のスペースが車両を通す効率100%でできているのは面白くないし、わざと効率を落とすことで豊かな生活の場として生きてくるということを前回考え、どうするとわざと効率を落とせるのかちょっと考えていたのだけど、わざわざそんな事をしなくたってY字路では自然とデッドスペースが生まれているという事実。道路が90°で交わるのを、あまりに当たり前と思っていたので盲点だったような。そういえば下町の猫の多い地域の特徴を道路の狭さだと思っていたけど、他にも何点かあって、それは区画整理されていない、道路が90度で交わらない、真っ直ぐじゃない、という特徴がある。これらの条件が、接する土地に対して上手くデッドスペースを生み出している?とまで思ったところで、下町は割と建物がキュンキュンにひしめいていて意外とデッドスペースは無い。でもそれはデッドスペースを作らないようにそれぞれが何かしら努力した結果であり、それぞれの努力内容の違いから個性的な有効利用が生まれていて、やっぱりユニークな魅力があり、車両は走りづらく、猫が住みやすい。