建ぺい率 伊藤
道が蛇行すればデッドスペースがたくさん生まれるかもしれない。行った事ないけど別荘地っていうのはそういう感じなんじゃないかと思ったり。ぎっしり建物を建てようという発想が無い場所では、道を真っ直ぐ通す必要性も希薄そう。超高級住宅地の地域は建ぺい率が30%ぐらいに設定されてそうなイメージがある。建ぺい率や容積率の設定は行政で決められていて、高級住宅街を高級住宅街たらしめるのに、行政で建ぺい率を低く設定している。つまり建ぺい率を下げることで得られる豊かさは、広く認識されている。それなのに名古屋市内の住宅街に建物がぎっしり建つことになってしまうのは、土地の価格が高すぎてゆとりある広さを買うことが難しいからで、人口が年々減っていて宅地の需要は減少に転じていそうなものの、平均的な地価は上昇が続いているらしい。大きな古い家が取り壊されて、その場所に新しい建売り住宅が2・3軒建つような光景もよく見る。宅地の需要はまだまだあり、広すぎる土地はそのままでは価格が高すぎるため分割されていく。なんとか生活空間を広く取るためには、建ぺい率ギリギリまで攻める必要が出る。家を建てる人にデッドスペースの豊かさを説いたところで、そんなゆとりある訳ないというのが正直なところ。