水素吸蔵合金 伊藤

0℃から100℃まで温度が上がった時、気体の体積増加は100/273で37パーセントぐらいだそうです。気体は圧縮すれば体積は小さくなり、同気圧でも温度によって体積が変わったりするので、水素の量は重さ(質量)で比較するとわかりやすそうです。気体か液体で水素を貯めるには超低温か超高圧か、究極の選択みたいになってしまうのですが、他に方法があるようで、金属に吸収・放出させる方法があるようです。吸着する時はある程度高圧に、放出する時は高温にする、といった感じのようですが具体的な数値の情報が乏しいです。超高圧・超高温では普及に難があるので、1MPa以下、40℃ぐらい、と易しい条件で出し入れできる研究が進んでいるようです。現状、吸蔵合金の重量に対して、1〜3パーセント程度の水素が貯められるそうです。miraiの5.6kg水素を吸蔵するのに187kgの合金が必要ということになります。車にはちょっと重すぎかとも思いますが、住宅用として積水ハウスが実証実験中だそうです。屋根のソーラーパネルで発電して、余分な電気は水を電気分解で水素作って貯めておく、必要な時に燃料電池で水素から発電、という感じでリチウムイオン電池無しでエネルギーを貯めておけるようになるようです。水素貯蔵量は何kgの設備なのか、興味深いです。