生活の場としての道路 伊藤

生活の場としての道路、がどんな姿なのかどんな特徴を備えているのか、を考えてみたい。路上で立話が始まるべきであり、立話が発展してバーベキューが始まることもあり、子供の遊び場であり、という要素を盛り込むと、小さな公園スペースが点在してそこを縫うように通る道路がイメージできる。住宅地の中の通学路で時々あるような、植栽スペースが20mおきぐらいにあって、それを避けるようにわざとクネクネさせた道路があると思うけど、あれに少し近い。もう少し大きめのスペースも所々設けて、ベンチやテーブルを備えたり、遊具を備えたり、あえて何も設置しないスペースがあったり、そんなイメージか。飲食店のテーブルは積極的に道路を侵食していき露店や市場が立てられるようなスペースや、屋根だけの構造物を設けて集会場のような機能を持たせるのも良さそう。屋根のある半屋外空間、というのは何か魅力を大きく感じていて、ちょうど良さそうな本「ロッジア」を見つけて読んでいるところ。イタリアの絵に描いたような半屋外も美しくて良いけど、中国の半屋外にはもっと心の底から安らげるような雰囲気があるし、東南アジアの半屋外にはエネルギッシュな力強さをを感じる。